今回はクリニックで新規に器具を導入しました。“鉗子付きビデオ内視鏡”です。
昔と比べ魚を食べる機会も徐々に減ってきていると思われますが、それでも魚骨が刺さると非常に違和感が強くつらい経験をされた方もいると思います。そのまま放っておくと刺さったところから感染が広がる事がある為早めの抜去が望まれます。ちなみに、食べ物を食べて骨ごと飲み込もうとする行動は、更に骨が深く刺さってしまう可能性がありお勧めできません。
子供さんの場合は扁桃腺に刺さっている事が多く、口から抜去できる事も多いのですが、大人の場合には舌の奥の方や更に奥に刺さってしまう事があり口から抜くのに難渋する事があります。この器具を用いると、直接骨をカメラで見ながらカメラの内部に鉗子(かんし)を入れて抜ける為、抜去できる可能性が高まります。
数年前、私も恥ずかしながらスーパーで買ったサンマの骨がのどに刺さり、先輩女性医師にカメラを入れていただき、自分で鉗子を操作し抜去した事があります。抜ける前の違和感は相当なものでした。人一倍この器具のありがたみを実感しました。今でも魚は食べますが、目を皿のようにして骨をチェックしています。
今後も診療にお役に立てることができるように、更に設備を整えていこうと考えております。