後鼻漏(こうびろう)症候群
後鼻漏
後鼻漏とは鼻水がのどの奥の方におりてくるように感じられる症状のことです。
鼻汁は1日に1~6リットル作られますが、ほとんどはのどの方に流れて飲み込んでしまうので、鼻水が多いと感じることはあまりありません。
鼻水が多量に増えると前の方に鼻水が出てきますが、少しだけ増えた場合はのどの方に鼻水が下りて後鼻漏として感じられるようになります。
後鼻漏の症状を自覚している患者さんは成人の約3割と言われています。
症状は?
“鼻腔の後方に何かあるが、鼻をかんでも、痰を出そうとしても出てこない”と訴える患者様が多いです。
また、
・常に痰が絡んでいるような感じがする。
・咳がしばらく続いている
・夜間後鼻漏で息苦しい
などの症状があります。
原因は?
① 慢性副鼻腔炎
② アレルギー性鼻炎
③ 血管運動性鼻炎
④ 逆流性食道炎などによる上咽頭の炎症
⑤ 感冒
⑥ 加齢性変化
などがあります。
治療は?
原因疾患の治療を行います。
例えば、副鼻腔炎に対してマクロライド系抗生物質や去痰剤の内服、アレルギー性鼻炎に対して抗アレルギー薬の内服、上咽頭炎に対してBスポット治療を行います。
鼻洗浄を行う事もあります。加齢性変化が原因の場合は症状を改善するのはなかなか難しいですが、マスクの着用や体を温めて鼻腔咽頭口腔の保湿を行っていただきます。