成人のいびき(睡眠時無呼吸症候群)
症状と原因
睡眠時無呼吸症候群は寝ている時に、空気の通路が狭くなったり、脳の病気の影響で呼吸をする事が出来なくなり、様々な症状を来す病気です。
体重が増加したり、元々体格の良い人ののどは狭くなる事があります。
鼻やのどなどの構造の問題で空気の通り道が狭い人もいます。
そのような方が寝ているときには、いびきをかきます。隙間風の音は大きくなるのと同じ原理です。
空気の通路が更に狭くなると、寝ている時に一時的に呼吸がとまり、苦しくなって、睡眠が浅くなり呼吸を再開します。
その結果日中の眠気、起床時の頭痛などの症状がおこります。
全身的な影響としては、脳卒中(脳こうそくや脳出血)・心臓病(心筋こうそく等)、高血圧、糖尿病、不整脈、夜間頻尿などが起こりやすくなります。
また、まれに脳の病気で睡眠中の無呼吸を起こす事もあります。
検査
睡眠時無呼吸症候群の診断と重症度を判定する為の検査は
1:簡易検査:家に装置を持って帰って頂き睡眠中に検査を行います。
2:入院検査:1泊2日で睡眠検査を行います。この場合、然るべき施設への紹介となります。
の2つがあります。
治療
重症度により、次の3つのステップで治療します。
①生活指導:食事や運動による体重減少や、寝るときの体勢の指導により改善する事。
②マウスピースの作成:寝ているときに口の中に装着する器具を作成し、空気の通り道を広げます。比較的軽症の無呼吸や痩せ形の体系の人に効果があるといわれています。
③CPAP治療:睡眠時に鼻にマスクを装着して、息を吸うときに圧をかける事により気道を広げて呼吸を助ける治療法です。
再診
CPAP治療の場合、機械を業者より貸与します。
耳鼻咽喉科には1回/月受診していただく事が必要になります。